第101回:小さかった時の「楽しかった遊び」はなんですか?

幼保連携型認定こども園あおぞらなないろ園 園長 上村清正
イラスト:虫取りをする子ども

私が小さな頃の記憶として、「楽しかった遊び」の記憶が残っているのは、保育園に通っていた年長児、5歳児の頃からです。そこから中学校卒業までの『夏』にスポットをあてて「楽しかった遊び」を少し思い出してみたいと思います。

【屋外】では、友達と一緒に虫捕りや魚釣り、川で泳いで水遊びしたり、大きな網を使っていきものを取ってきて飼ってみたりしました。また、お小遣いを持って近くの駄菓子屋さんやスーパーに行きアイスやラムネを買ったり、くじ引きして「串カステラ」の大きいのを貰ったり、これまたくじ引きして「カレーあられ」を駄菓子屋さんのおばさんに専用カップで普段より多くすくって貰って喜んだり、火を着けるとへびの様に燃えカスが伸びていく「へび花火」や色々な色が出る「煙花火」、「爆竹」や壁に叩きつけると“パンッ”と小さく爆発する「かんしゃく玉」など、火に関わる遊びも沢山行いました。

また【屋内】では、小学校の頃に流行り始めた「ゲームウオッチ」や「ファミリーコンピューター」等の電子ゲームを冷房の効いた部屋で炭酸ジュースとポテトチップス等の駄菓子を食べながら友達と遊んだり、おやつを自分で作ったりもしました。「かきごおり」を好きなシロップで食べたり、小麦粉・砂糖・水で練ったものをホットケーキの様にフライパンで焼いて食べる「ばったら焼き」、たこ焼き器でのたこ焼きは勿論、ホットケーキの生地を使いあんこやチョコレートをいれて焼いて食べたり、片栗粉に砂糖を入れて熱湯で溶いて作る<飲む>というより<食べる>「くず湯」を食べた事も楽しい思い出です。皆さんの中で同じような経験や思い出のある方は、まさに私と同世代なのだろうと思います(笑)。

そんな「楽しかった遊び」を沢山「思い出」として作れるよう、私達保育に関わる者はこのコロナ禍での保育を工夫し行っております。それは全ての子育てに関わる皆さんと共通の思いであると私は考えております。「今を生きる子供達に沢山の経験や体験をしてほしい」と願い、「こんな状況だから出来ない」と出来ない理由を探すのではなく、「こうすれば出来る」と出来る方法を考えて子供達と関わっていく事が、私達大人が行える大切な事柄の一つであると思います。

子育てに関わる全ての大人の皆さんが同じように考えてくれて、子供達との時間を大切に過ごしてくれれば、今を生きる子供達の未来は「楽しかった遊び」の思い出で自然と笑顔が溢れる…、そんな前向きな大人に成長していくものと信じております。