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第57回:一番大切なこと
執筆者:河辺保育所 伊藤 英子

 近年、秋田市では保育士不足が叫ばれ、どこの保育園でも保育士の確保に苦慮していることと思う。当保育所でも同様であり、資格のないパート職員の特例配置の手続きをしている。勤務経験の少ない職員については研修受講を必要とするが、その子育て支援員研修に講師として参加した時のことである。

 施設指導室の要請に応え、公立保育所で実習を行っているが、実習に先駆けてオリエンテーションを行った。実習先の情報や配慮事項など一通り説明後に質問タイムに入った。昨年度はシーンとしてあまり質問がなかったのだが、今年は違う。次々に質問が止まらないのだ。参加者の瞳から意欲が感じられると同時に、勤務先と違う施設に行く事への不安も感じられた。資格のない職員が保育に関わることの重大さと子どもを見守る職員が増えることの期待を、この研修に委ねていることを痛感した。

 他の施設で実習することで、新しい発見もあると思うし、自分が勤務する施設の良さを再発見することもあるだろう。仕事を離れて見学することにより、環境構成や保育士の細かい配慮など今まで気づかなかったことにも目を向ける機会になると思う。公立保育所を活用して学んでもらえれば、と考えている。

 さて、いよいよオリエンテーションの時間が終わる頃、最前列真ん前に座っていた女性から願ってもない質問がきた。「違う職種から保育の仕事に入ったので不安なのですが、保育することで一番大切なことは何ですか?」これこそ私が最後に話そうと思っていたことだった。「子どもってかわいい。子どもと一緒にいると楽しい、と思うことです!」と即答した。大切なことは沢山あるが、一番大切なことはこれに限る、これなしでは保育の仕事はあり得ないと思うのだ。

 今年は久しぶりに新採保育士が配属され、一番に話した言葉もこれであった。保育・看護の実習生や体験学習の中高校生が来た時にも必ず話す言葉である。

 子どもに関わる全ての人たちが、「子どもってかわいい、子どもと一緒にいると楽しい、幸せだ」と思ってくれたら、虐待で命を失うこともなく全ての子どもが健やかに成長することができる。秋田市の未来を担う子ども達のために、どこの保育園でもどの職員も、笑顔と幸せ感を持って子どもと向き合っていきたいものだ。


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